末げんのかま定食


今日は所用で新橋に立ち寄った際、「末げん」のかま定食を食べました。かま定食とは親子丼のことですが、この親子丼がうまい!鳥のひき肉がとろーりとろける卵にまぶされているのです。わが身(腹)を省みず、当然の如く、大盛り、つゆだくで。(注:「末げん」ではつゆだくのリクエストは聞き入れてはくれません、良い子はまねをしてはいけません) なんでも三島由紀夫はあの自衛隊の市ヶ谷駐屯地に出向く前夜にこの店で決起集会を開いた、とのこと。何をかくそう、この私も新橋にある会社を辞める最後の日に決起集会としてかま定食を食べました(一人だけでしたが、気持ちは’これから市ヶ谷’のつもりでした)。丼を食べながらその当時のことが少し懐かしく思い出され目が緩みがちとなりましたが、傍目には久しぶりに上手いメシにありつけて、鼻すすりながら涙ながらに食っているオヤジに見えたかもしれません。ただ、三島がこの昼定食1050円の親子丼を食べたとは考えにくく、おそらく特注か、せめて夜の献立コースと思われ、また、善悪はともかく事のあまりのスケールの違いに、ふと我に返り、頬を伝わりつつあった涙も引っ込んでしまいました。新橋近辺はリーマンが多く、涙なしには語れない店がところどころにあり、昼飯には不自由はしませんね。